HKT48 地頭江音々(ぢとうえねね)さんの1st写真集『彼女の名前』が2023年1月31日に発売された。今回の撮影の舞台は地頭江さんの地元である宮崎県。クルスの海展望台やサンメッセ日南、青島神社などを巡り、幼少期の思い出の地にも訪れたとのこと。ふとした瞬間の笑顔や真面目な表情、困ったような苦笑い、無邪気にはしゃぐ姿など、地頭江さんのありのままの姿が収められている。今回のインタビューでは、地元宮崎での撮影時のエピソードや幼少期の思い出、大好きなプリキュアについてなど地頭江さんの好きなものについて沢山語ってもらった。
〈INTERVIEW〉
— 1st写真集『彼女の名前』発売おめでとうございます!発売が決定した際の心境を教えてください。
自分には縁のないことだと思っていて…。写真集を発売できる人って限られているし、他のメンバーが発売していたとしても「すごいな~」っていうのがあっても「羨ましいな」って思えるほど自分にとって身近じゃなかったので、聞いた時はまだ実感はなかったです。「えっ、本当ですか?」って感じでした。
— 実際に撮影が始まってから実感が湧きましたか?
撮影が始まってからも全然実感がなかったです。先日、福岡でお渡し会イベントをさせていただいたんですけど、その時に初めて本になっているのを見て、サインを書いているときに「本当に出来上がったんだ…」と思いましたし、「これからこんなにも沢山の誰かの手に渡ったり目に触れたりするんだ」って実感しました。
— 写真集の中でも特に見てほしいお気に入りのカットを教えてください。
今まで水着のグラビアはやったことあるんですけど、初めてランジェリーのカットをさせていただいて、たぶんこれが最初で最後だと思います。見てほしいと自分で言うのは恥ずかしいんですけど、まあ最初で最後だと思うので…はぁい(笑)。
— 撮影に向けてボディメイキングなどされましたか?
あまりしてないです。というのも、何をしたらいいのかもわからなくて…。たまたま腹筋に線ができやすいみたいで、すごく鍛え上げている感じに仕上がっていて「あれ、ラッキーかも?」って思いました(笑)。
— 普段から筋トレなど意識されているんですか?
いえ、高校生くらいのときはやっていたんですけど、最近はあんまりやっていないです。でも踊るときに無意識に力を入れてたりするのかな?って感じです。日頃の何かが作用しているんだと思います(笑)。
— 撮影場所が地元・宮崎とのことですが、何か撮影時の思い出はありますか?
思い出というか、逆に思い出の地を回ったって感じだったので、撮影しながら色んなことを思い出しました。「ここ、あの時遠足で来たな~」「ここは宿泊学習でキャンプファイヤーしたな」「お正月に初詣行ったなあ」とか、回りながら色んなことを思い出しました。こんなに自分にとって身近だったのに、それを写真集の撮影でもう一度回れているのが、ずっと感慨深かったです。あとはもう修学旅行みたいな感じでずっとワイワイしてましたね。
— 特に思い出深いスポットはありますか?
サンメッセ日南っていう、モアイがいるところなんですけど、そこは保育園のときから1,2年に1回くらい遠足とかで行っていた場所だったので、一番思い出深い場所です。幼少期の思い出が詰まった場所だったので、「私、大人になって、こうやってここに来ることがあるんだ」って感慨深く感じました。
— 幼少期と今だと同じモアイも違って感じましたか?
全然違いますね。小さいときは「こんなに大きいモアイがあるんだ!」って思っていたのが、大人になってから行くと「あれ、あの時より小さく感じるな」って思いました。あと昔は周りに馬とかの動物たちが放牧されてたんですよ。遠足のときに誰かのリュックが空いていて、動物に漁られていたことがあって(笑)。もう動物たちもいなくなっちゃってるな~とか、一人で懐かしみました。
— 宮崎の好きなところを教えてください。
すぐにみんな友達になれるところです。居酒屋だったりご飯を食べるところで、カウンターとかで一緒にお酒を交わしたら友達みたいな雰囲気があって、隣の席の人とすぐ友達になったりします。お酒が入ってなくても温かく迎え入れてくれる感じがあって、「人が温かい」ってよく言うと思うんですけど、それを一番感じるのはやっぱり宮崎だなって思います。
— 県外の人に伝えたい宮崎の名産品はありますか?
日向夏を食べたことがないって人が多いのにびっくりしました。日向夏は柑橘なので、厚い外の皮は剥くんですけど、(白い部分を残して)皮ごと食べます。甘酸っぱくて、基本的にはそのままの状態で食べることが多いです。他にも、柑橘だけど練乳をかけてみたりとか、あとは塩をかけてみたり、友達の家は日向夏用の醤油がありました。私には身近なものだったのに、意外と福岡でも全然食べたことがないって人が多くて。個人的にはフルーツ界で一番おいしいと思っているので、絶対食べてもらいたいなって思います。
— さて、地頭江さんといえばプリキュア好きなんですが、好きになったきっかけを教えてください。
わからないんですよね。やっぱり男の子だったら仮面ライダーとか戦隊モノ、女の子だったらプリキュアって時代だったので…。ちょうどプリキュアが始まった時期が、4歳くらいのときで、女の子だしまわりもみんなハマったんです。そこから小学3、4年生くらいまで長めにプリキュアを見てました。中学生になったときに、ずっと見てなかったのにふとプリキュアが見たくなって、当時放送されていた『スマイルプリキュア!』を全部見返したんですよ。初めて感情が成熟してからプリキュアを見たら「なんだこれ、めっちゃいいやん」って思って、そこからもう一回プリキュアにハマり始めました。プリキュアの番組に出させていただけることになって、そこでもう一回ちゃんと勉強のような感じで見ているうちに、大人になればなるほど心に染みるなあ、と。最近は「次はどんなプリキュアなんだろうなあ」とかチェックするくらいなんですけど、大人になってから染みるアニメっていいなって思って観ています。
— 新曲『君はもっとできる』選抜入りおめでとうございます! 本シングルで卒業されてしまう矢吹奈子さんとのエピソードがあれば教えてください。
奈子さんは同じチームになったことがなかったり、韓国に行かれていたりして、なかなか一緒に活動する機会がなかったんですけど、周年の幕張メッセでのコンサートが終わったときに指原さんが見に来てくださっていて、頼っていた先輩を目にした奈子さんがすごく泣いてらっしゃって。いっぱい色んなものを背負ってくださっているのは分かっていたつもりだったんですけど、それ以上に色んなことを考えてくださっているんだなって、その姿を見て、これまで思っていた以上に感じました。48グループで大きな舞台に小さい頃からずっと立ってる人は、なこみくさん(矢吹奈子さん、田中美久さん)くらいしかいないと思います。そこから世界に出て、奈子さんは色んな舞台、色んなステージを経験してるじゃないですか。そこで得た色んなものを惜しみなく私たちに教えてくれるんですよ。アイドルとか芸能活動をやって、自分が得たものを他人に教えることのメリットってないと感じる方も多いと思うんです。自分がせっかくその時にその場まで行って努力して汗水流してきたものを、無償で私たちに教えてくれるのが、とても愛に溢れているなって。それをどのくらい返せているか分からないんですけど、奈子さんを見ていると恩返しというか奈子さんが安心して卒業できるように頑張らなきゃなってすごく思います。
— 新曲のタイトル『君はもっとできる』にちなんで、もっとできると思うことはありますか?
人見知りを直すことです。本当に人見知りで、知らない人と話すのがダメでとにかく声が小さくなっちゃいます。ご飯を食べに行ったときに「これとこれとこれ…」って言っても通じなかったり、「袋ください」って言ってるのに袋を貰えなかったり…というのがたくさんあって、もっと声を出そうと思います(笑)。「もっとできるぞ!」と思いつつ、毎回自分では更新しているつもりなんですけど、小さくなる一方なので頑張りたいです。
— MV撮影時の裏話があれば教えてください。
渡部愛加里ちゃんも今回のシングルがラストだったんですけど、シェアハウスの設定でルームメイトが愛加里ちゃんだったんです。愛加里ちゃんが卒業するなんて知らなくて、ずっと一緒にふざけていて…。ルームメイトなのでカメラのセッティングとか終わるまで、2人でカメラが回ってない時も、ただただずっとふざけていて、「あんなに楽しい時間を過ごしてたのに卒業しちゃうの?」と思って、改めて見直すと寂しくなりましたね。「そっか、卒業しちゃうのか…」って。あとは、井澤美優ちゃんと最上奈那華ちゃんが初選抜ということで、2人のことをみんなで質問攻めみたいな感じで「どんなことしてるの?」「何が好きなの?」みたいなことをずっと話してました。
— 憧れの人や理想像はありますか?
「理想像」みたいなのは難しいんですけど…私たちは5周年が初めてHKT48として参加した周年イベントで、その時は先輩がたくさんいらっしゃって「かっこいいな」「頼もしいな」「この人たちについて行けばいいんだ」って感じでした。でも、HKT48を最初に作り上げてくださった方々が10周年、11周年になってたくさん卒業されました。あの時5周年で、5年目、6年目の先輩に対して「かっこいいな」「頼もしいな」って思っていたけど、気が付いたらその歴を通り越していて、自分が先輩に思っていたみたいに後輩に思ってもらえてるのかな?とか、先輩が卒業していくのがすごく不安で「このままここにいていいのかな」「先輩がいなくなって自分はどうしたらいいのかな」って考えました。一番は、自分が不安に思っていたことを後輩に不安に思ってほしくないなって。なので、後輩から「一緒にいてくれたら心強いな」とか「頼もしいな」とか。そういう風に思ってもらえるようになりたいです。
— 今後チャレンジしたいことはありますか?
グループの中にずっといるので、一人で色んな事にチャレンジしてみたいなって思います。この写真集も一人だったんですけど、一人だとすっごい寂しくて、でもソロのお仕事が来るのは私に頂いたお話ってことじゃないですか。しかも22歳、今年23歳にもなりますし、自立していかないとな…と、一人で色んなお仕事ができたらいいなって思います。
— 最後に読者へメッセージをお願いします!
地頭江音々の1st写真集『彼女の名前』が発売されました。宮崎と私の魅力が存分に詰まった一冊になっています。私の今まで皆さんが沢山見てきた表情だったり、まだ見たことない一面だったり、そして宮崎の素敵なロケーションだったり、沢山楽しんでいただけたらいいなと思います。よろしくお願いします!
【プロフィール】
地頭江音々(ぢとうえ ねね)
2000年9月27日生まれ 22歳 宮崎県出身 身長158cm HKT48 チームKⅣ所属
2016年7月にHKT48の4期生としてお披露目され、同年9月に劇場公演デビュー。2017年の「HKT48 6周年特別記念公演」にて正規メンバー昇格し、チームKIVに所属。RKBラジオ毎週火曜日23:30~24:00「HKT48のももち浜女学院」レギュラー、2022年6月に舞台「しゃーSHE 彼女2」に出演するなど、グループ外での活躍の幅も広げている。
(取材・文 伊藤愛花/撮影 M.Yamazaki)
【新刊案内】
HKT48 地頭江音々1st写真集 彼女の名前
HKT48の4期生、地頭江音々(ぢとうえ ねね)、待望の1st写真集。今回、写真集の撮影舞台となったのは地頭江の地元・宮崎県。クルスの海展望台やサンメッセ日南、青島神社などを巡りつつ、たくさんの会話をしながら撮影は進められた。ふとした瞬間の笑顔、考え込んだような真面目な表情、ちょっとだけ困った苦笑い、無邪気にはしゃぐ姿。21歳(※撮影時)の「地頭江音々」、そのままの姿が描かれた。デビュー以来、走り続けた地頭江音々の「これまで」、「今」、そして「これからの決意」を改めて伝える1冊となっている。