A.B.C-Zの塚田僚一さんが主演を務める「『Mogut』〜ハリネズミホテルへようこそ〜 」が、1月21日から東京・品川プリンスホテル ステラボールにて上演スタート。同日、ゲネプロと東京開幕直前取材が行われた。
同作は、おとぎ話に軽快な大人テイストを盛り込み、舞台オリジナルのロック・ミュージックを織りまぜたハードで純粋なエンタテインメント作品。塚田僚一さんが主演のモグー役を演じ、元NGT48の菅原りこさんは師匠、ラ・モグー2世、ホテル従業員、ホテル客役など複数の役を演じる。
取材にて菅原さんは、序盤でのあいさつにも関わらず「今日はありがとうございました」と全体を締めるかのようなコメント。すると塚田さんがすかさず、「まだ終わってないよ! 天然なんですよね、菅原さん」と笑いながらツッコミを入れる一幕も。
また、今回の役と今までのイメージとの違いを聞かれた菅原さんは、「前の作品のメイクもピンクだったので、メイクだけは変わってないです! 衣装はすごく変わりました」と少しズレた回答を放ち、共演者の笑いを誘って場を和ませた。
◆登壇者のコメント
・塚田僚一さん(A.B.C-Z)
このタイミングでステージに立たせていただけることを本当にありがたいと感じています。何としても全公演無事に終わらせることを目指して、キャスト一丸となって頑張っております。
・菅原りこさん
少人数での舞台は初となるので緊張でいっぱいだったのですが、毎日楽しく稽古をさせていただきました。東京で本番を迎えるということで身が引きしまります。キャストさんとスタッフさんと最後まで駆け抜けていきたいです。
・細見大輔さん
今回の舞台は役者同士が接触するシーンがほぼないのですが、役者一人一人が力を出し切って演じています。深く考えて観てしまうとよくわからなくなるので、何も考えずに観ていただいたほうが楽しんでいただけると思います。
・田村雄一さん
今回のお芝居はバカなことをバカなりに真剣にやっておりますので、ぜひみなさんもバカになって90分間全力で楽しんでいただければと思います。
・辰巳琢郎さん
今こういう時期で大変なんですけど、だからこそ明るいお芝居、未来に向けてのお芝居は必要だと思っています。楽しいお芝居なので小学生のみなさんでも十分理解できる作品です。生の舞台の良さを感じていただければと思います。
・鈴木勝秀さん(上演台本・演出)
大阪ですでに何回か公演を重ねているので、東京初日ではありますが準備は万端です。僕が余計なことを言うよりも、観ていただければ分かる作品になっています。どうぞお楽しみに。
◆ライター田原実来の目線
取材の後、ゲネプロを観劇。ひたすらに楽しくて面白い舞台であった。
コミカルでパワフルな体の動きが、演技のあらゆる所に散りばめられていた。次はどんな動作をするのだろう?と期待しながら観ることができる。また、歌のシーンの迫力も圧巻。踊りながら歌うミュージカルのような演出にも心が躍った。
演技も歌もとにかく全力な舞台に元気をもらった。出演者も「お客さんに楽しんでもらえているのが見ていて伝わる」と話していた通り、私自身、マスクの下に笑顔を浮かべながら観劇していた。
小学生から大人まで、どの世代の人が観ても楽しめる舞台。ぜひ劇場で体感してほしい。
◆ストーリー
イギリスのロンドンからずっと先のところに、人間のひざまでもない小さなちいさなホテルがあります。これは誰のホテルでしょう。お客様は、みんな背中にハリをつけた、そうハリネズミのホテルなのです。
手にミチュランガイドを持った、親子のお客様が入ってきました。「ここは昔、ミチュランで五つ星を取ったホテルだよ」とお父さん。「えー、でも」と子どもがページをめくると、今は星が二つになっています。
そこへ、新しいお客様がやってきました。ハリネズミによく似ていますが肌は真っ黒。名前はモグー、モグラです。
「こちらはハリネズミ専用ホテルです。ハリネズミ以外のお客様はお断わりしています」と、フロントで支配人に言われてしまいました。「どうして泊まれないのですか。ミュチュランで五つ星を取っているホテルではないのですか。ここのホテルの料理が食べたくて来たんだ。どうか泊まらせてほしい」
なんとかここへ泊まりたいモグーが、なんとかしてホテルへ泊まりこんだら、そこで大騒ぎになってしまい…。珍騒動が巻き起こす、思い出と約束の物語。
(C)「Mogut」製作委員会/岩田えり
(取材・文/田原実来)