一人でひたすら美味しそうに飲み食いする動画に、「おっはモーニング」「角ハイは旦那」など、独特のワードセンスでナレーション付けして配信するYouTuber・酒村ゆっけ、さん。唯一無二の世界観は「癖になる」と人気を博し、チャンネル登録者数は15万人を突破した。
今回ゆっけ、さんが、8月7日発売の雑誌「CMNOW vol.206」で連載中の「美女と、食べる。」に登場! 東京・高円寺の居酒屋で飲みながら取材を行い、さらに動画の世界観そのままに、エッセイも書いてくれました。ぜひチェック!
本WEB記事では、ゆっけ、さんの人となりを紐とくインタビューをお届けします。
-まず気になったのがお名前の由来です(笑)。
酒村については適当に、本名を文字ったくらいなんですけど、YouTubeチャンネル名の「世界一のゆっけ」は、就職祝いで連れてってもらった日本橋のお肉屋さんにあったメニューからそのまま真似をしました(笑)。
-そうなんですね。そもそも、なぜYouTubeを始めたんですか?
趣味でやっていたTikTokが思ったよりも反響をいただけたので、そのまま尺を延ばすという形で…。
-なるほど。ちなみにYouTubeチャンネルにキャッチフレーズをつけるとしたら?
「読めるYouTube」です。動画が小説感覚で読めるものになっているので、「読みながら観る」と思ってもらえたらと。
-ワードセンスといいますか、言い回しが独特で、観ていて楽しいです! 影響を受けた人がいたら教えてください。
音楽アーティストからの影響が大きいかもしれないです。どんな歌詞を書くか、がアーティストを好きになるきっかけになっていて。例えば「MOROHA」さんというちょっとポエムっぽい、現実のつらさを歌うアーティストさんとか、恋愛系だと「Base Ball Bear」の小出祐介さんとか。彼こそ本当に文才の塊だと思っていて、リスペクトしています。他にも「My Hear is Bad」さんや「マカロニえんぴつ」さんなど、いろいろな方から影響をいただいていますね。
-文章を書くにあたってどんなことを意識しているんですか?
結構小難しい文章を書くのが好きなんですよ。分かりづらいくどい文章のような。でもそれだと伝わらないことも多いので、ネット用語を使ったり、造語を作ったり、それこそお酒を人間に例えてみたり(笑)、誰が観ても面白く感じてもらえるように意識しています。
-お酒を人間…「角ハイは旦那。ビールが彼氏」などのフレーズですよね。このアイディアは、はじめから持っていたんですか?
TikTokを始めた時に思いついた感じですね。一度最初、友達にプレゼンしてみたんですよ。「それじゃ伸びないと思う」って言われてすごく不評で。自信を失ったんですけど、いざやってみたら意外とウケが良かったという(笑)。
-それは意外! 動画でも角ハイをたくさん飲んでいますが、本当に好き?
好きですよ。でも最近はビールに逸れているところもあります(笑)。
-元カレ(ビール)に戻っているんですね。
あとはたまにやってくる悪いやつ、ストロングゼロに寄り道もしたりしてるんですけど、なんだかんだ角ハイに戻るのかなって予兆はしています。安定感があるので。
-角ハイ(旦那)は怒っていないですか(笑)?
一応、気づかれていないという体でやっているので(笑)。鈍感ですよ、角ハイ(笑)。
-(笑)。ちなみに、YouTubeを観るきっかけになった人はいますか?
東海オンエアさん。動画の路線は違うんですけど、東海オンエアさんがいたから、TikTokからYouTubeへの派生を考えられたのかなって。聖地巡礼もしました。
-なぜそこまで惹かれたんですか?
大学時代から、ああいうノリの世界で生きているので(笑)。
-その友達とYouTubeをやろう!となりそうですが…。
やりたかったんですよー。「これ絶対バズるよ」とか、いろいろ提案していたんですけど、あんまり乗ってくれなくて(笑)。
-その頃からすでに“表現したい欲”があったんですね。
そうですね。自主映画サークルに入っていて、何か作品を作ることが好きだったのかもしれないです。
-一度就職するも、辞めて、いま表現者に。ただご自身を「ネオ無職」と呼んでいますね。
ニートとは違い、ただ職がないだけで親に依存しているわけではない、という意味での無職と、次世代という意味の「ネオ」をくっつけて。フリーランスと言えばそうなんですけど、「ライターです、デザイナーです」と言い切れるほどの肩書きを持っているわけでもなく…。私自身、会社を辞めた後、知り合いに頼まれてライターをやるという感じでしたので。
-最初に会社を辞めた時、転職しようというよりも、ネオ無職を選んだ?
そうですね。就職しようと思うと、どうしても「この会社は有名だから」とか「お金がもらえるから」とか、そういうところに目が行ってしまうところがあって。結局、それで選んで入っても、仕事に飽きちゃうというか、仕事と自分自身のギャップに悩まされるので。だからむやみやたらな再就職はせず、自分のやりたいことを探そうかなと思って。
-いま、やりたいことが出来ていますか?
はい。最初は何も考えずに始めたんですけど、やっていく中で文を褒めてもらえたり、大好きなヴィレッジヴァンガードさんとコラボさせてもらえたり、やりたいことは結構叶えられました。
-では最後に、今後の目標を教えてください。
今後は文章を書くということに力を入れたいと思っています。ライターやエッセイストなど、YouTube発信のライターのような形としても、活動していきたいと思っています。
写真/梅酒 咲
●発売中のCMNOW vol.206 ではゆっけ、さんのエッセイを掲載!
●酒村ゆっけ、プロフィール
さかむらゆっけ 12月21日生まれ。栃木県出身。TikTokフォロワー19万人、2020年2月に開設したYouTubeは登録者数15万人を突破。「一人飲み」をする様子を独特の世界観とワードセンスで解説する動画が人気を博している、話題沸騰中のYouTuber。
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC5lJz69qiFu-F_0t-FXFg6w
TikTok:https://www.tiktok.com/@yukke_yukke_?lang=ja
Twitter:https://twitter.com/yukke_sake